ベートーベン名盤ピアノ曲5選-音楽の天分を開花させた名演レビュー | ショパンを弾くには?曲の難易度、曲目解説、ピアノの弾き方を解説



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ベートーベン名盤ピアノ曲5選-音楽の天分を開花させた名演レビュー

ベートーベン名盤ピアノ曲5選-音楽の天分を開花させた名演レビュー
ベートーベンは、音楽史上偉大な足跡を残し、その後の音楽達に多大な影響を及ぼしたドイツの作曲です。 宮廷テノール歌手であった父親から厳しい指導をうけ、次第に才能を開花させていき、 多くのピアノ曲を作曲するに至りました。

また、30歳前後から耳の病気を患い、彼の人生が真っ暗闇へと転じ、壮絶な人生を おくることを強いられました。

一見、不幸に思えるかもしれませんが、そのような人生があったからこそ、音楽を 一層深みのあるものにしたのは事実です。

ちなみに、ベートーベンの音楽は、長くて退屈だというイメージが焼き付いている人は 少なくないのではないでしょうか?

というのも、私自身が幼いころベートーベンの音楽を聴いていて、眠くて眠くてしかたが なかった経験があるからです。

ピアノを習っていた時も、先生にベートーベンの曲を課題曲として与えられた時は本当に 苦痛で、イヤイヤながら練習した記憶があります。

しかし、そんな苦い思い出を一掃してしまうような大きな出来事がありました。

それが、ポリーニの名演との出会いです。

偶然友人に誘われてコンサートに行ったのですが、今までに聴いたことがないような早めのテンポで、かつ大音響で圧巻のピアノ協奏曲5番「皇帝」を聴かせてくれました。

まさに目からウロコであり、これをきっかけに、ベートーベンの音楽に没頭し、数多くの録音を擦り切れるまで 聴きました。

そんな中、これだけは是非視聴して欲しいと思える、素晴らしい録音をピックアップします。

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ベートーベン名盤ピアノ曲5選

ピアノ協奏曲第4番、第5番『皇帝』

ピアノ協奏曲5番「皇帝」は、いかなるピアニストが威風堂々とした演奏を 競い合っており、結局はどの演奏も似たり寄ったりの演奏、すなわちどんぐりの背比べとなって しまう傾向にあるという印象を受けます。

しかし、ポリーニは一歩抜きんでた存在であった。確固とした構成かんに裏打ちされ、硬めの音質といかなるテンポをも自由自在にコントロールできる完璧なテクニックをベースとしてオーケストラと掛け合うスリリングな 演奏はとても見事です。

躍動感あふれる第一楽章につづき、エレガントでチャーミングな第二楽章、そして大きな盛り上がりを見せる 第三楽章では、熱冷ましの効果さえあるほど素晴らしいです。

ベートーヴェン : ピアノソナタ全集

ベートーベンはピアノソナタを32曲残していますが、録音も非常に多いのが事実です。 一体誰の演奏を聴くべきか迷ったら、まず往年の巨匠の演奏に触れるのが無難かと思います。

ソナタの全曲録音を残しているピアニストの中でも、かなりの古株に属するのがバックハウスです。 バックハウスの演奏は、職人気質の手堅い技巧を持ち、格調が高く、しかも ロマンティックな部分と泥臭い部分がほどよく入り混じりドイツの風土が匂ってくるのが 特徴的です。

どの曲も模範と言える演奏で、 一曲一曲丁寧に聴いてみると、まるでベートーベンのソナタの講義を受けているかと 思え、いかにも勉強しているという思えるところが面白いです。

ベートーヴェン : 後期ピアノ・ソナタ集

ベートーベンはピアノソナタの中でも前期ソナタと後期ソナタでは、だいぶ趣が違うのは確かです。

中でも後期のソナタはベートーベンが晩年に到達しており孤独、枯渇、エネルギーの減退を思わせるものがあります。

多くのピアニストは晩年の形式という無難なアプローチで演奏をする傾向にありますが、これを見事に打ち破ってくれたのがニコライ・ルガンスキーです。

晩年の様式に固執することは決してなく、熱と冷の激しいコントラストが中心構造をなしていて、ベートーベンの 内面の対立、苦闘している姿をが思い浮かびます。

ベートーベンの枯渇を表現するどころか、むしろ、ベートーベンの内面に秘めていた激しく渦巻くマグマを表現していると思わざるを得ない名演で、かなり驚かれるでしょう。

ピアノソナタ『悲愴』『月光』『熱情』

ベートーベンは退屈な作曲家だと思っている人にとって、ソナタ全曲を聴き通すのは、正直言って辛く、拷問と 行っても過言ではありません。

そんな中で、ピアノ名曲アルバムに収録されていたり、CMなどで取り上げられていることが多く比較的聴きやすいのが月光、熱情、悲愴の3大ソナタと呼ばれる3曲です。

ただ、さすがに大人気曲というだけあり、帯びたたしいほどの録音があるのですが、クセの強い演奏を聴くと、ますますベートーベン嫌いを促進させてしまう恐れがありますので、ここは安定的な技術に裏付けられ、どの 演奏もムラなく万人受けするピアニストである、アシュケナージの録音がお勧めです。

アシュケナージの録音は、量だけでなく質も注目されるべきで、演奏に出来不出来が発生している様子は まったく感じられず、とてもバランスの良い仕上がりとなっているのが素晴らしいです。

この演奏を聴けば、いままで毛嫌いしていたベートーベンに対する見方が変わり、ベートーベンに 親しみが沸く可能性さえ期待できるはずです。

ベートーヴェン:ピアノ作品集 11 「ディアベリ変奏曲集」他

ベートーヴェンはソナタやピアノ協奏曲ばからに捕らわれがちですが、ディアベリ変奏曲も決して忘れてはならない 重要な曲です。

この曲もさまざまなピアニストが独自の解釈に基づき、アプローチしているのようですが、なんとなく中途半端で 冴えない演奏ばかりであるという印象が否定できないのです。

そんな中、切れ味の鋭さは若干もどかしく感じられるにせよ、一曲一曲への慈しみの心に満ち溢れた メロディや、構成の大きな展望、そして曲全体を包む高雅な雰囲気は、特筆すべき演奏であるといわざるを 得ません。

まとめ

以上がベートーベン名盤ピアノ曲5選でした。

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