ショパンノクターンCDお勧め聞き比べ14選-優美な夜想曲が結集
ショパンノクターンCDお勧め聞き比べ14選です。
ここでは アシュケナージ、ダン・タイ・ソン、リ・ユンディ、ルービンシュタイン、ポリーニ、中村紘子、仲道郁代、山本貴志、アラウ、メジューエワ、アファナシエフ、横山幸雄、ピリス、フランソワのCDを徹底比較してレビューします。
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Contents
- 1 ショパンノクターンCDお勧め聞き比べ14選
- 1.1 アシュケナージ「ショパン:夜想曲全集」
- 1.2 ダン・タイ・ソン「ショパン:ノクターン全集」
- 1.3 リ・ユンディ「ショパン:ノクターン全集」
- 1.4 ルービンシュタイン「ショパン:夜想曲集」
- 1.5 ポリーニ「ショパン:夜想曲集」
- 1.6 中村紘子「ショパン:ノクターン全集」
- 1.7 仲道郁代「ショパン:ノクターン集、子守歌」
- 1.8 山本貴志「ショパン:ノクターン集」
- 1.9 アラウ「ショパン:ノクターン全集」
- 1.10 メジューエワ「ショパン:ノクターン集(21曲)」
- 1.11 アファナシエフ「ショパン:ノクターン集」
- 1.12 横山幸雄「ショパン:ノクターン第1集、第2集」
- 1.13 ピリス「ショパン:夜想曲全集」
- 1.14 フランソワ「ショパン:夜想曲集&24の前奏曲」
- 2 まとめ
ショパンノクターンCDお勧め聞き比べ14選
アシュケナージ「ショパン:夜想曲全集」
ポリドールのレーベルからリリースされた アシュケナージの「ショパン:夜想曲全集」です。音楽そのものに身を捧げ、15年の歳月をかけてショパン全曲集をリリースしたアシュケナージですが、 その中の夜想曲全集だけを聴きたいという方に是非聴いていただきたい録音です。
アシュケナージの演奏に関して言えることは、とにかくどの曲も安定していて、 ムラの無いテクニックで、聴き手を柔らかく包み込んでくれるような演奏を するピアニストです。
ピアニストによっては、自己顕示欲のためのテクニックをやけに協調したり、 抑揚強弱をつけて情感を演出したりするという人もいるようですが、 アシュケナージは楽譜を忠実に再現する演奏スタイルを貫いているようで とても好感が持てますね!
テンポルバートのかけかたも絶妙で、静かな曲、繊細な曲、情熱的な曲のどれを とっても1曲1曲の情景が思い浮かぶかのような 錯覚に陥るほどの抜群の出来栄えです。
ショパンノクターンの録音は沢山リリースされていますが、 どのピアニストの録音を買うか迷っているという方は、 アシュケナージ版を選択しておけば間違いないでしょう。
ちなみに戦場のピアニストという映画で演奏された遺作も含めて21番までの全ノクターンが収録されているのも ウレシイ点です。
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ダン・タイ・ソン「ショパン:ノクターン全集」
ビクターエンタテインメントからリリースされた ダンタイソンの「ショパン:ノクターン全集」です。さすがショパンコンクールでマズルカ賞、ポロネーズ賞、コンチェルト賞を同時受賞しつつ 優勝しているだけある名演奏の連続です。
どの曲も音量はあまり大きくないですが、美しく、かつ上品でデリケートのような キレイな音色が魅力で音符一音一音を大切にしている印象がよく伝わってきます。
音がきれいというのも、録音品質の良いスタジオでスタインウェイでの演奏を したということも影響しているのかもしれませんが、 メロディーの歌わせ方がとても良く実践されているのがダンタイソンの 大きな特徴だと思います。
ちょっとあっさりしすぎているという印象も受けますが、 このへんは好みによるものかもしれません。
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リ・ユンディ「ショパン:ノクターン全集」
EMIミュージックジャパンからリリースされた リ・ユンディの「ショパン:ノクターン全集」です。2000年の第14回ショパン国際コンクールで優勝したリ・ユンディが リリースしてくれたショパンノクターンの録音で、 圧倒的なテクニックと詩情あふれる スケールの大きい演奏を披露してくれます。
ナチュラルでオーソドックスなショパンなのですが、どの曲も 安心して聴いていられる演奏です。
なおショパンコンクールでは13番を演奏していましたが、 この録音では、20番、21番の演奏がお気に入りです。
余談ですが、 リ・ユンディはショパンコンクールの頃からイケメンで有名でしたが、 今現在もルックスと実力を兼ね備えたスーパースターとして 活躍中です。
髪型が何度か変化しているのですが、ショパンノクターンの頃の 長髪が一番良いと個人的に思っています。
ショパンノクターンのCDジャケットのリ・ユンディの姿は一流のイケメン俳優 と言っても過言ではないほどですので必見!
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ルービンシュタイン「ショパン:夜想曲集」
ルービンシュタインの「ショパン:夜想曲集」です。ルービンシュタインはショパンと同じポーランド人ということで ショパンの録音を沢山のこしてくれているピアニストの一人です。
ポリーニのような技巧派のピアニストとはだいぶタイプが異なるピアニストですが、 ルービンシュタインの演奏の特徴は、ルバートの取り方の独自性や おおらかな音質で聴く者をリラックスさせてくれるところが素晴らしいです。
個人的にはOP,48-2の14番の瞑想的で大らかな演奏が良いと思いましたが、 かなり古い録音であるため音質がイマイチであることと、遺作が収録されていないのが とても残念でなりません。
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ポリーニ「ショパン:夜想曲集」
ユニバーサル ミュージック クラシックのレーベルからリリースされた ポリーニの「ショパン:夜想曲集」です。ポリーニも、ショパンの録音を沢山実施してきましたが、かなり晩年になってから リリースしたのがこのショパンノクターンです。
ポリーニのショパンの録音でもっとも衝撃的だったのはショパンのエチュードで、 かなりポリーニが若い頃の抜群の演奏技術を誇っていたころの演奏 であったため、機械の自動演奏とも思える冷淡な演奏で身震いがしたことを 思いだします。
今回は 甘く甘美なイメージのするノクターンですが、ポリーニの演奏はクールな 演奏です。
個人的にはポリーニはノクターンよりエチュード等の演奏技術の高い曲のほうが 向いているという印象で、 ノクターンの中では技術面で難しいOP.48-1の13番が非常に良い演奏だと思います。
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中村紘子「ショパン:ノクターン全集」
ソニー・ミュージックレコーズからリリースされた 中村紘子の「ショパン:ノクターン全集です。日本を代表するピアニストの中村紘子のリリースしたノクターンで、 出だしの1番からゆったりとしたテンポで、ルバートを駆使しつつも 美しいノクターンが始まります。
とくに音楽性が優れていて音色が多彩であり音量の大小のコントロールが 非常によく出ている印象を受けました。
ショパンコンクールで中村紘子が演奏した16番も非常に優れた演奏です。
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仲道郁代「ショパン:ノクターン集、子守歌」
BMG JAPANのレーベルからリリースされた 仲道郁代の「ショパン:ノクターン集、子守歌」です。女性ピアニストとしてかなりのたくさんの録音を残している人ですが、 仲道郁代さん独自の見解で13曲を抜粋し、独自の解釈のもとで 曲目順を並べ替えたオリジナルのショパンのノクターンであるという 印象です。
たいへん澄んで綺麗な音色で、女性の演奏としては力強い演奏を披露してくれます。
全曲録音でないのがちょっと残念です。
ただノクターンの録音の最後に子守歌を入れてくれているのが 結構良かったのかもしれません。
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山本貴志「ショパン:ノクターン集」
エイベックス・マーケティングからリリースされた 山本貴志の「ショパン:ノクターン集」です。山本貴志はポーランドでピアノを学び、ポーランドでのコンサートで ポーランド人の魂を持つピアニストといわれるほどまで成長を遂げ、 見事ショパンコンクールで第4位に入賞した ピアニストです。
顔をピアノの鍵盤にかなり近い距離で演奏をするという独自の 演奏スタイルを貫いているのですが、どの音符も丁寧に打鍵していて、一音一音に息吹を吹き込みつつ、 曲を完成させていく姿には感銘を受けます。
全曲録音でないのが多少残念でしたが、絶品のマズルカが数曲収録されているのが ちょっと嬉しかったです。
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アラウ「ショパン:ノクターン全集」
マーキュリー・ミュージックエンタテインメントからリリースされた クラウディオアラウの「ショパン:ノクターン全集」です。アラウの演奏は巨匠風で情熱的な演奏をするピアニストで、 たいへん聴きごたえがあります。
ノクターンに関しては、出だしの 1番から、ゆったりとしたテンポで着実に演奏し、きわめて濃やかな表情を駆使して、 詩情豊かに演奏をしてくれアラウ独自のフレージングには感心させられるばかりです。
OP.27-2の8番は最もお気に入りで 巨匠が演奏するロマンティックなノクターンを披露してくれる名演です。
ただ 録音が古いため、最近の録音に比べると、若干音質が悪いという イメージがあるのが残念な点です。
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メジューエワ「ショパン:ノクターン集(21曲)」
若林工房のレーベルからリリースされた イリーナメジューエワの「ショパン:ノクターン集(21曲)」です。メジューエワはロシアの名門のグネ-シン大学のトロップの門下生であることが影響しているようで アゴーギグ奏法がとても印象的で、特にメランコリックで感情豊かな曲の表現力が特に 優れている印象を受けます。
ちなみに ノクターンの演奏となると、甘くてうっとりするような美しさをイメージ するかもしれませんが、メジューエワの演奏はむしろ、苦悩や情熱の表現力が 絶品といえます。
例えば、 ショパンのノクターンでいうと、OP.27-1の7番のようなレクイエムやエレジ-風の 曲の演奏に対して至高の演奏ができるタイプのピアニストだというのが 個人的な印象です。
ただしCDの再生状態があまり良くない印象でしたが、 イリーナメジューエワの腕は確かです。
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アファナシエフ「ショパン:ノクターン集」
日本コロムビアからリリースされた バレリー・アファナシエフの「ショパン:ノクターン集」です。アファナシエフの外見をみて驚かれる方もいるかもしれないですが、 ちょっと人間離れしているという印象です。
それはさておき、ピアニストとしての腕前は第一級で、 バッハコンクールで優勝している実力派ピアニストです。
このショパンノクターンの録音を聴いて思ったことがあるのですが、 異様なほどの遅いテンポで演奏しており、 美しく、甘美な旋律であるのがノクターンであるという固定概念を覆すような 演奏を披露してくれます。
怪しい妖気を発しているような錯覚に陥る方もいるかもしれませんが、 一体これは本当にノクターンなのだろうかと思ってしまう程の 演奏です。
この演奏をストレスだと感じる方と、惹きこまれてしまう人に 真っ二つに分かれるのではないでしょうか?
私は、もちろん惹きこまれた側の人間です。
全曲録音ではありませんが名演であることには変わりありません。
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横山幸雄「ショパン:ノクターン第1集、第2集」
ソニー・ミュージックレコーズからリリースされた 横山幸雄の「ショパン:ノクターン第1集、第2集」です。ショパンコンクール第三位に輝いた日本を代表する男性ピアニストとして まだ現役で活躍している横山幸雄ですが、ノクターン集の録音を ついにリリースしてくれました。
幻想即興曲の録音も好評だったのですが、特にショパンノクターンは 真の音楽性が問われる難しさのある作品でも好評を博しました。
横山幸雄は録音をする際に、かなりのピアノの調律にこだわっているだけあって 非常に良い音色となっています。
ちなみに 横山幸雄のノクターンの中でも情熱的でドラマティックな第13番は 、主題の再現部は高速でもっと大音量で圧倒的な演奏をするのかと思っていたのですが、 かなり抑制された音量とテンポで演奏しているのがちょっと気になった点です。
おそらく横山幸雄の独自の解釈なのかと思いますが 個人的には圧倒的な大音量で破滅寸前のクライマックスを迎えてくれる 演奏をしたほうが良いと思っています。
第1集、2集がリリースされているので是非視聴してみてください。
⇒第1集詳細はこちらでチェック
⇒第2集詳細はこちらでチェック
ピリス「ショパン:夜想曲全集」
ユニバーサルクラシックのレーベルからリリースされた マリア・ジョアン・ピリスの「ショパン:夜想曲全集」です。女流ピアニストであるピリスによるショパンノクターンの録音を 聴いてみて思ったことは、優雅かつ情感溢 れる演奏をしてくれるピアニストである事を痛感させられました。
ピリスの落ち着いた演奏を聴くことによって、心底安らぐことが 可能で、上手くショパン独特のノクターンの魅力を引き出してくれています。
ちなみに20番の遺作のノクターンは 原典版楽譜で演奏しているようで、若干この曲に対するイメージが 変わって衝撃的でした。
一般の演奏と原典版楽譜での演奏のどちらが好みかた人それぞれかもしれませんが 一度聴いてみて自分のお気に入りの演奏を選んでみるというのも良いでしょう。
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フランソワ「ショパン:夜想曲集&24の前奏曲」
EMIミュージック・ジャパンからリリースされた サンソンフランソワの「ショパン:夜想曲集&24の前奏曲」です。サンソンフランソワの演奏は、オーソドックスな演奏をするアシュケナージや ポリーニなどとはタイプの異なるピアニストですので 完璧な演奏でないと満足できない方は、サンソンフランソワの演奏は 許容できない演奏なのかもしれません。
このノクターンも同様、かなり個性的な演奏です。
サンソンフランソワ独自の見解によって音楽性を強烈に持っている というのがその原因だと思いますが、 サンソンフランソワの演奏のファンになった人であれば、出来不出来があるのは 別として、 何度聴いても、魅了され、説得力が大きい演奏だと関心することでしょう。
個人的にはサンソンフランソワの演奏するノクターン9番が好きです。
なお 戦場のピアニストで有名になった20番が収録されていないのは残念ですが、 ノクターンだけでなく前奏曲まで全曲収録されている かなり太っ腹なサービスです。
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まとめ
以上がショパンノクターンCDお勧め聞き比べ14選でした。
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